今でこそ国内だろうが海外だろうが関係なく出かけてしまいますが、決して昔からそうだったわけではありません。
旅行するのは好きな方でしたが、自分で計画を立てて積極的に出かけるようになったのは19歳の頃でした。
大学生といえば、長い長い夏休みと春休みがあります。
そんな長い休みを利用して何かしたいなとふと思い、どこかのCMのように「そうだ、海外へ行こう」と決めたのは大学一年の12月頃でした。
しかし、当時はバイトをしており長期の休みが取れるか、もし取れたとしてもお金はどうするのかといった問題がありました。
そしてもっと大きな問題は、海外旅行の経験なんて1度きり。
中学を卒業して、パックツアーで母親と行った中国だけ。
だから航空券はどうするの?ホテルは??そもそも俺、英語なんて話せないよ???状態でした。
なんとなく計画倒れになりそうな気がしつつ、とりあえず休みが取れるようにボスに相談してみたところ二つ返事でOKが出ました。
そのとき
ボス「どうやって海外行くつもりなの?」
Masa「実はツアーで行くか、個人旅行で行くか迷ってまして・・・」
すると、いつになく真面目な表情で言われた次の一言が大きな転機となりました。
「それなら絶対、個人旅行だよ!」
実はこのボス、昔はバックパッカーだったらしいのです。
学生時代、バイクを売り払って足りないお金を工面し、ヒッチハイクをしながらアメリカを横断したこと。ニューヨークに到着した頃にはお金が底をつき、自由の女神があるリバティ島に渡ることすらできなかったこと。英語は大してできなかったけれど、いろんな人たちと出会い、一生忘れられない経験になったこと等を聞きました。
そして個人旅行のノウハウを教えてもらい、バイトの方もしっかり仕事を頂いて、なんとか旅費を稼ぎ航空券を入手。
こうして私も、めでたくバックパッカーデビューを果たしました。
(その時買ったバックパック)
この経験を通して異文化の面白さ、それに触れることで初めて知る日本の良さ、人の温かさを知りました。
もちろん、良いことだけでなく問題が勃発することもあったし、自己防衛の大切さ等も学びました。
このとき初めて「旅行」ではなく「旅」をしたのだと思いました。